ニュースリリース

当社の子会社であるiMedy株式会社(本社:福岡県福岡市、代表:只友 裕也、以下 iMedy)は、米国OpenAI社が提供するGPTをはじめとする大規模言語モデルを活用した、病院向け施設基準管理サポートサービスの開発研究を開始しました。
業務難易度が高く属人化しがちな施設基準管理業務を、最新テクノロジーでサポートするサービスの提供を目指して、専門チームで開発に取り組んでまいります。


開発開始の背景​


施設基準(※)による診療報酬加算は、病院によっては施設基準が診療報酬全体の半分超を占めるケースもあり、その戦略的な届出は病院経営における重要な課題のひとつです。

病院は、届出のもとになる職員情報や管理体制などの要件をクリアしていることを、時系列で管理する必要があります。
しかし、2年に1回の診療報酬改定によりルールがかわる上、要件自体が非常に複雑で解釈も難しいなどの理由により、管理業務が標準化しにくく、いかに効率的に施設基準管理業務を行うかは病院経営者および医事担当者の悩みの種となっています。

iMedyは、施設基準に関するルールや解釈、職員情報に関するデータベースをもとにした施設基準のナレッジ共有で業務プロセスを改革するクラウドサービス「施設基準管理システム『iMedy』」を提供しています。
iMedyがもつ施設基準に関する各種データベースとGPT等大規模言語モデルとの組み合わせにより、専門知識のない院内の各部門の職員でもかんたんに施設基準の要件把握等を行えるようサービスを拡充できないかと考え、開発研究を開始いたしました。

※:一定の人員要件や設備要件を充足している場合に、地方厚生(支)局長へ所定の届出を行うこと により、診療報酬の算定において通常よりも高い点数が算定可能となるもの。具体的には、看護師の配置を手厚くすることにより算定が認められる入院基本料等、約500種類の施設基準がある。(出典:厚生労働省「令和3年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況」用語解説)

検討中のテーマ

要件、点数表、疑義解釈の要件検索サポート

最新の要件・点数表、平成18年度以降の疑義解釈のデータベースをもとに、誰でも必要な情報を探せるチャット型のサービスを検証します。施設基準に精通していなくても、チャット形式で質問するだけでルールに沿った回答を自然な形で返してくれる機能を目指します。

適時調査対策サポート

適時調査実施要領や適時調査における主な指摘事項などのデータベースをもとに、必要な適時調査対策の検索機能を検証します。業務負担がかかる適時調査の準備に関して、施設基準の担当者に限らず誰でもチャット形式で必要な情報を調べることができる機能の提供を目指します。

新規届出サポート

地方厚生局が公開する「届出受理状況」などのデータベースをもとに、新たに届出できそうな施設基準を探すことができる機能を検証します。チャット形式のやりとりで、施設基準の担当者だけでなく病院経営者も含めて誰でも増収に向けた新規の届出を検討できる機能を目指します。

代表取締役 只友裕也のコメント

当社が施設基準管理システムのサービスをご提供・ご紹介する中で、多くの医療機関において特定の担当者しか施設基準のルールや実態を把握できていないという属人化のお悩みを多く伺います。
施設基準のルールは厚生労働省によって定められた文章が存在しますが、文章量が膨大なうえ、法律文のような難解な日本語で記載されているため、施設基準に精通した人しか理解できないという課題があります。

このような背景のもと、与えられた情報やデータをもとにした文章作成や会話が得意なGPT等の大規模言語モデルで医療機関の課題を解決できないか?と思い、開発研究を開始いたしました。
施設基準の届出に関する要件、条件は非常に複雑でどこまで精度を上げられるか未知数なところもありますが、少しでも課題解決につながるよう開発の研究に挑戦したいと思っております。

本件に関するお問い合わせ

iMedy株式会社
ソフトウェア事業部
e-mail:info@imedy.jp
電話:050-5850-3399