北九州高専の研究室にIBMサーバを導入、一台のマシンで30台の仮想サーバ一括管理

投稿者: | 2008年4月11日
 北九州工業専門学校様の研究室において、IBMサーバを構築し、Xen仮想化ソフトウェアを用いた30台の仮想マシンを導入しました。
<概要>
実ハードウェア構成
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IBM System X3400 7976-B2J
 CPU      :Quad Core IntelR XeonR プロセッサ E5310 1.60GHz
 メインメモリ  :16GB(4GB×4)
 HDD      :500GB×4(RAID1 ミラーリング構成)
 ドメインO OS :CentOS 5.1 64bit版
 ドメインU OS :CentOS 5.1 64bit版
 実ハードディスク構成は500GBのハードディスクを4台用い、2台をミラーリング構成としております。1台は仮想マシン(ドメインU)用の仮想HDD領域として1台につき10GBを割り当て、もう1台にXenの設定ファイルをすべて置いて管理しております。また、メインメモリは1台の仮想サーバあたり512MBを割り当てました。
 また、今回、仮想ネットワークを用いてドメインUの設定・管理を自動化することにより管理負荷を低減し、仮想サーバの利点を最大限に引き出しております。
 仮想サーバを30台稼働させてもハードディスクにもメインメモリにもまだ余裕があり、原理上32台は同時稼働できる計算です。しかし、実際には30台を超えると動作が不安定になりました。原因としては、CPUの過負荷や、ハードディスクへの集中アクセスが考えられます。また、仮想サーバは30台でも物理インターフェースは1つであるために、仮想サーバが外部ネットワークにアクセスする際には混雑が予想されます。これらの現象については今後原因や対策を検証してゆき、また掲載したいと考えております。
 余談ですが、今回のハードウェア構成はIBM System X3400をハードディスク無の構成で発注いたしましたので、ハードディスクとメインメモリは他社製品のものを用いました。ところが、ハードディスク無の構成ではマウンターが付いてこないという点に注意する必要があります。今回はアメリカからマウンターを取り寄せました。これからハードの購入をお考えの方はその点もどうぞご考慮下さい。
Xen仮想化ソフトウェアとは
 Xenはハイパーバイザータイプの仮想マシンソフトウェアであり、Paravirtualizing Vitual Machine Monitor(準仮想化仮想マシンモニタ)という種類に属しています。
 準仮想化はCPUまでエミュレーションしないため、完全仮想化に比べて高い性能を発揮できます。また、多くのゲストOSを同時に稼働させてもパフォーマンスの劣化が少ないという利点もあります。その代わり、仮想マシンのカーネルに修正を加える必要があるため、オープンソースOSを用いなければなりません。ただし、ハードウェア仮想化支援機構(VT・AMD-V)を用いればWindowsなどのクローズドOSも利用可能となります。
出典:Xenでわかる仮想マシンソフトウェア
URL:http://www.thinkit.co.jp/free/tech/26/2/1.html
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編集:西本