Googel API 第26回

投稿者: | 2016年3月2日

Google Knowledge GraphとそのAPIについて紹介します。

今回はまずGoogle Knowledge Graphを知ってもらうためGoogle Knowledge Graphの説明をします。
APIについては次回に説明をします。

■Google Knowledge Graphとは
現実世界の人物や場所、物などの関係性をデータベース化しそれに基づいて
検索結果を表示する仕組みのことです。
またGoogle Knowledge Graphはセマンティック検索機能も備えています。
※セマンティック検索とは利用者が何を求めて検索を行ったかという意味をコンピュータが正しく解釈し、
それに即した検索結果を提供するという概念や技術のことです。
現在、Google Knowledge GraphはThe World FactbookやFreebase、Wikipediaなどから情報を得ており
5.7億以上の物事(エンティティ)と35億以上の事実が蓄えられているそうです。
Google検索の結果に用いられているので下記で説明します。

■Google Knowledge Graphの検索結果
Google検索をすると右側に人物や物などの情報が表示されることがあります。
その情報がGoogle Knowledge Graphの検索結果によるものです。
言葉だけでは分かりづらいと思うので実際に検索してみましょう。

例えば、イチローを検索すると下図の赤で囲った部分が表示されます。
赤で囲った部分がGoogle Knowledge Graphによる検索結果なのです。
イチローの生年月日などの個人情報や所属チームなどの関連情報が表示されているのがわかります。
このように調べたい人物や物などの細かい情報を表示してくれるのが良いところです。
不適切な情報を表示している場合は下図の青で囲った部分のフィードバックから
正しい情報をGoogleに送信することができます。
Googleはきちんと内容を吟味した後、正しい情報であれば反映してくれるそうです。
google_api26-1

■Google Knowledge Graphと構造化データマークアップ
構造化データマークアップとはMicrodataやJSON-LDなどを用いて
schema.orgなどのスキーマを設定する方法です。
※MicrodataとはHTML5で追加された仕様で、HTMLにメタデータを埋め込むための記述方法です。
※JSON-LDとは「JavaScript Object Notation-Linked Data」の略語で、
JSONによって記述された文字列に、意味付けが足されたものです。
※schema.orgとは構造化データマークアップを記述するためのHTMLタグです。
構造化データマークアップの作成については専用のツールがあるので後ほど紹介します。

ウェブサイトに構造化データマークアップを導入しているとGoogle検索した時、
Google Knowledge Graphがそのウェブサイトのマークアップを解釈してくれます。
そして検索結果としてパンくずリストやレビューなどのリッチスニペットを表示してくれます。
※リッチスニペットはどのページを選ぶかの判断を助けるための情報です。
下図の赤枠で囲んでいる部分がリッチスニペットです。
google_api26-2

■構造化データマークアップの作成
参考サイトの構造化データ マークアップ支援ツールにアクセスします。

構造化データ マークアップ支援ツールのトップページが表示されます。
google_api26-3

ウェブサイトのタイプにチェックを入れ、URLにウェブサイトのURLを入力します。
入力し終わったらタグ付け開始ボタンを押します。

タグを作成する画面が表示されます。
google_api26-4
左側に先ほどURL指定した画面が表示され、
右側には「マイデータアイテム」が表示されます。
基本的に左側のページでデータのタグ作成を行い、
右側でタグの情報を確認しながらタグの作成を行います。
タグ作成が終わったらHTML作成ボタンを押します。

JSON-LDの マークアップの構造データが表示されます。

JavaScriptをウェブサイトに埋め込めば導入完了です。
google_api26-5

導入後、正しくマークアップされていればリッチスニペットが表示されるそうです。
※リッチスニペットが表示されない場合は参考サイトにある
Googleのリッチスニペットが表示される条件を参照してください。

上記のようにGoogle Knowledge Graphは
検索に特化している仕組みを持っていることがわかってもらえたと思います。
そしてGoogleがいかに検索というものに力を入れているかがわかります。
次回はそのAPIであるGoogle Knowledge Graph Search APIについて紹介しますのでご期待ください。

<参考サイト>
・Knowledge Graph
・構造化データ マークアップ支援ツール
・Googleのリッチスニペットが表示される条件