ネットワーク経由で操作可能なKVMスイッチについて紹介しました。
【参考の過去記事】
KVM over IP ~ネットワーク越しに操作可能なKVMスイッチ~
今回のブログでは、とあるお客様にKVM over IP製品を導入させていただく機会があり、
製品を触ったので簡単な紹介をしたいと思います。
今回導入した製品は ATEN CS1716i です。
(製品の概要)
16台まで接続可能なKVMスイッチで、ネットワーク経由の対応しているスイッチです。
ちなみに、ネットワーク対応していない製品の型番は”CS1716”で”i”がない型番になります。
CS1716iは、ローカル/リモート1ユーザー対応の16ポートデジタルKVMスイッチで、
ローカルとリモートで1バスを共有し、TCP/IPネットワーク経由で16台のサーバーにリモートアクセスして操作を切り替えることが可能です。
PS/2・USBどちらのインターフェースのサーバーも接続可能で、マルチプラットフォーム対応であるため、活用の範囲が広い製品となっています。
(設定方法)
特段に難しい設定はないです。
通常のKVMに加えて、IPアドレスの設定作業が追加されるだけです。
IPアドレスの設定については、次の3つの方法から設定可能です。
・設定ツールを使っての設定
・ブラウザからの設定
・KVMクライアントからの設定
今回は、ブラウザから設定しました。
初期IPアドレスとして192.168.0.60/24が割り当てられていますので、
パソコンのIPアドレスを同じネットワークアドレスを設定して、
ブラウザからIPアドレスを指定して、設定画面が表示されます。
設定画面が表示された後は、メニューからネットワーク設定を変更します。
(操作感)
コンソールを利用したサーバの操作では、それほど他社製品との差は感じませんでした。
ネガティブな印象もありません。
Over IPからの接続についても、若干タイムラグがあるかなぁという印象はあったものの、
操作感などについては、特に問題はありませんでした。
OverIPからの接続では、
WEBブラウザからアクセスする方法と、Windowsアプリのクライアントからアクセスする方法の2通りあります。
WEBブラウザからのアクセスでは、JAVAベースのプログラム経由でのアクセスになります。
(サーバへのラッキング)
サーバのラッキングキットについても添付されているので、19インチラックであれば問題なくラッキングできます。
ここで一つ考えるポイントがラッキングする位置です。
この製品では、ラックのフロント側、リア側共に設置することが可能です。
ラックのスペースを有効に利用するため、今回はリア側へ設置することにしました。
ラックリア側に設置することには意外とメリットが多いなぁと感じました。
・サーバラックのスペースを有効活用できる。
(1つの設置スペースを前面はスイッチ、背面はKVMとかで利用できる。)
・サーバとの接続用ケーブルが短くてすむ。
・サーバとの配線作業がしやすい。
などなどです。
通常、OverIP製品問わず、KVMではサーバの切替をするホットキーが設定されているため、サーバの前面に設置する必要は基本的にはありません。
(導入時のTips)
蛇足かもしれませんが、KVMスイッチを導入する際には、
どのサーバで作業をしているかわかりやすくしておくことをお勧めします。
複数サーバを導入している中で、対象サーバを間違えるといった
初歩的なオペミスをなくすためです。
経験上、初歩的なオペミスほど作業手順からはミスが取り除きにくいのです。
なので弊社では、導入時に次の2つをするようにしています。
(2つ目については、お客様の好みというのもありますが。)
1つ目はKVMスイッチで切替する際に、きちんと各ポートにつながっているサーバを判別できるようにすること。
(このスイッチでは切替時のメニューで各ポートごとにサーバの名称が表示できるように設定できます。)
2つ目はどのサーバで作業しているかわかりやすくすること。
(例えば壁紙にホスト名の文字列を入れるとか)
(最後に)
KVM OverIP製品については、各社いろいろな製品をリリースしています。
利用するシーンにあわせて製品のサイズ等を選定してみてください。
弊社ではATEN製品の取り扱いもございますので、お気軽にご相談ください。